Yes, Virginia, there is a Santa Claus.

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Yes, Virginia, there is a Santa Claus

今も語り継がれる心温まる物語。

今から百年ほど前、ニューヨークに住んでいた8歳の少女が地元の新聞に一通の手紙を書いた。「サンタクロースは本当にいるの?」と・・・

     *     *     *

サンタクロースは本当にいるの?

Virginia
Virginia O’Hanlon

「こんにちは、しんぶんのおじさん。
 わたしは八さいのおんなのこです。じつは、ともだちがサンタクロースはいないというのです。パパは、わからないことがあったら、サンしんぶん、というので、ほんとうのことをおしえてください。サンタクロースはいるのですか?
      ヴァージニア・オハンロン」

Dear Editor,

I am 8 years old. Some of my little friends say there is no Santa Claus. Papa says “If you see it in The Sun it’s so.” Please tell me the truth, is there a Santa Claus?

—Virginia O’Hanlon, 115 West 95th Street

     *     *     *

ごらんのようにすばらしい日本語訳で読める。翻訳家大久保ゆう氏がやさしくて香り高い名訳をしてくださっているのだ。

[邦訳]→ 青空文庫: “サンタクロースはいるんだ” by 大久保ゆう: 1 October 2002
[原文]→ New York Times: “Virginia O’Hanlon’s Letter“: December 13, 2006
[新聞切抜き]→ Newseum: “Yes, Virginia, there is a Santa Claus.“: n.d.

新聞社は急遽少女の質問に答えて社説を載せた。「Yes, Virginia, there is a Santa Claus.」だ。(そうだよ、バージニア。サンタクロースはいるんだよ。)

Francispchurch
Francis Pharcellus Church

1897年9月21日のことだ。書いたのは Francis Pharcellus Church。以来この記事は史上最も多くのひとに読まれる社説となった。

クリスマスの時期になるとみんなが思い出す心温まる物語をぜひあなたもお読み下さい。[日本語訳は大久保ゆう氏

     *     *     *

Yes, Virginia, there is a Santa Claus.

 ヴァージニア、それは友だちの方がまちがっているよ。きっと、何でもうたがいたがる年ごろで、見たことがないと、信じられないんだね。自分のわかることだけが、ぜんぶだと思ってるんだろう。でもね、ヴァージニア、大人でも子どもでも、ぜんぶがわかるわけじゃない。この広いうちゅうでは、にんげんって小さな小さなものなんだ。ぼくたちには、この世界のほんの少しのことしかわからないし、ほんとのことをぜんぶわかろうとするには、まだまだなんだ。

Virginia,

Your little friends are wrong. They have been affected by the skepticism of a skeptical age. They do not believe except what they see. They think that nothing can be which is not comprehensible by their little minds. All minds, Virginia, whether they be men’s or children’s, are little. In this great universe of ours man is a mere insect, an ant, in his intellect, as compared with the boundless world about him, as measured by the intelligence capable of grasping the whole of truth and knowledge.

 じつはね、ヴァージニア、サンタクロースはいるんだ。愛とか思いやりとかいたわりとかがちゃんとあるように、サンタクロースもちゃんといるし、愛もサンタクロースも、ぼくらにかがやきをあたえてくれる。もしサンタクロースがいなかったら、ものすごくさみしい世の中になってしまう。ヴァージニアみたいな子がこの世にいなくなるくらい、ものすごくさみしいことなんだ。サンタクロースがいなかったら、むじゃきな子どもの心も、詩のたのしむ心も、人を好きって思う心も、ぜんぶなくなってしまう。みんな、何を見たっておもしろくなくなるだろうし、世界をたのしくしてくれる子どもたちの笑顔も、きえてなくなってしまうだろう。

Yes, Virginia, there is a Santa Claus. He exists as certainly as love and generosity and devotion exist, and you know that they abound and give to your life its highest beauty and joy. Alas! how dreary would be the world if there were no Santa Claus! It would be as dreary as if there were no Virginias. There would be no childlike faith then, no poetry, no romance to make tolerable this existence. We should have no enjoyment, except in sense and sight. The eternal light with which childhood fills the world would be extinguished.

 サンタクロースがいないだなんていうのなら、ようせいもいないっていうんだろうね。だったら、パパにたのんで、クリスマスイブの日、えんとつというえんとつぜんぶに、人を見はらせて、サンタクロースが来るかどうかたしかめてごらん。サンタクロースが来なかったとしても、なんにもかわらない。だってサンタクロースは見た人なんていないし、サンタクロースがいないっていうしょうこもないんだから。だいじなことは、だれも見た人がいないってこと。ようせいが原っぱであそんでいるところ、だれか見た人っているかな? うん、いないよね、でも、いないってしょうこもない。世界でだれも見たことがない、見ることができないふしぎなことって、ほんとうのところは、だれにもわからないんだ。

Not believe in Santa Claus! You might as well not believe in fairies! You might get your papa to hire men to watch in all the chimneys on Christmas Eve to catch Santa Claus, but even if they did not see Santa Claus coming down, what would that prove? Nobody sees Santa Claus, but that is no sign that there is no Santa Claus. The most real things in the world are those that neither children nor men can see. Did you ever see fairies dancing on the lawn? Of course not, but that’s no proof that they are not there. Nobody can conceive or imagine all the wonders there are unseen and unseeable in the world.

 あのガラガラっておもちゃ、中をあければ、玉が音をならしてるってことがわかるよね。でも、ふしぎな世界には、どんな強い人でも、どんな強い人がたばになってかかっても、こじあけることのできないカーテンみたいなものがあるんだ。むじゃきな心とか、詩をたのしむ心、愛とか、人を好きになる心だけが、そのカーテンをあけることができて、ものすごくきれいでかっこいい世界を見たり、えがいたりすることができるんだ。うそじゃないかって? ヴァージニア、これだけはいえる、いつでも、どこでも、ほんとうのことだって。

You tear apart the baby’s rattle and see what makes the noise inside, but there is a veil covering the unseen world which not the strongest man, nor even the united strength of all the strongest men that ever lived, could tear apart. Only faith, fancy, poetry, love, romance, can push aside that curtain and view and picture the supernal beauty and glory beyond. Is it all real? Ah, Virginia, in all this world there is nothing else real and abiding.

 サンタクロースはいない? いいや、ずっと、いつまでもいる。ヴァージニア、何千年、いやあと十万年たっても、サンタクロースはずっと、子どもたちの心を、わくわくさせてくれると思うよ。

No Santa Claus! Thank God! he lives, and he lives forever. A thousand years from now, Virginia, nay, ten times ten thousand years from now, he will continue to make glad the heart of childhood.

     *     *     *

少女が新聞に手紙を書き、新聞はそれに一生懸命答える、そんないい時代だった。

返事の第2節の書き出し「Yes, Virginia, …」は好んで使われる表現となった。

ちなみにこの少女 Virginia O’Hanlon は、大学で教育学を専攻、ニューヨーク市で先生となり、最後は校長になったという。(Wikipedia

大久保ゆう訳の最後には、つぎのように注記が添えられている。

「そのあと、ヴァージニアはニューヨークの学校の先生になって、四七年間子どもたちを教えつづけたそうです。」

[原文を見る:Original Text
[原文を見る:大久保ゆう訳

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