ベルリンで自我崩壊:坂本龍一

Ryuichi Sakamoto
Ryuichi Sakamoto by Joi Ito

日本経済新聞「人間発見」から坂本龍一氏・・・

     *     *     *

2000年、ベルリンで「自我の崩壊」を体験する。

教会で開いたピアノコンサートでした。敬愛するブラームスをモデルに書いた「Intermezzo」という曲を演奏していた。「いい出来だ」と悦に入っていたら、演奏中に我に返った。

「あれ? 何やってんだろう」って。ブラームスみたいな曲を、ブラームスの祖国で、日本人が得意げに弾いている。その滑稽さに今更ながら気付いた。恥ずかしいやら自己嫌悪やら・・・。

「音楽のお勉強」が続いていたんですね。分かっていたはずなのに。ショックでしばらく放心状態でした。自分は音楽的に『欧州語』を話している。でも単に「和」に回帰するだけではダメなんです。

例えば邦楽。僕にとっては西洋音楽以上に『外国語』だから回帰しようがない。勉強した言葉で勝負するしかない。そこが難しい。とにかく僕は「何々っぽい」音楽はやめようと改めて決意した。「坂本っぽい」音楽も含めて・・・。

日本経済新聞[人間発見]: “未知なる地平を求めて(1)” by 坂本龍一: 03 March 2008

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6件のコメント on “ベルリンで自我崩壊:坂本龍一”

  1. toy より:

    結構、衝撃ですね。それを堂々と告白できる教授はやはり凄いと思ってしまう。
    天才でも、やはり自分の殻を打ち破るための自己覚醒をするのですね。
    良い話です。

  2. toy より:

    目からウロコですね。
    結構、最近なのに、改めて根本的な立ち位置に気づくなんて。
    そしてそれを堂々と克服してしまうなんて。すごいと思った。
    天才でも、壁を乗り越えるための自己覚醒が必要なんですね。
    感心しました。

  3. satomi より:

    鳩山論文、リンクありがとうございます。―そういえばこないだ日本刀が趣味の友だちに「eBayで良い日本刀を見分ける方法」(要は「日本人が作った日本産の日本刀をどう見分けるか」)を教えてもらった時、ある中国系の人のところで友人がフィルタリングアウトする手を止めて、「あー、この人の刀はいいよ。日本人じゃないからカテゴリは違うけど、ずっといいものつくる」って言ってたの思い出しました。

  4. shiro より:

    > satomi さん

    こちらの方に コメントいただいたので・・・

    なかなか力のこもった記事でしたね

    記事が取り上げられるにいたった経緯には 大変関心があります

    今後の展開についても また教えてください

  5. satomi より:

    >記事が取り上げられるにいたった経緯

    池田信夫氏が追いかけておられますけど、どれも憶測ですよね…。「自然言語プロダクトにもバージョン管理が必要」というコメントに激しく同感です。笑  ま、記事なんて毎日出るものなので。

    あ、すみません、隣の庭で長々と。坂本氏のリンクを追加に来たのでした!

  6. shiro より:

    > satomi さん

    坂本龍一氏のライブ すばらしいですね

    聴く前に 弾くひとが没頭しているという感じ・・・・

    いつも思うのですが YouTube は 映像のデータベースになってきましたね

    ところで 記事の取り上げられた背景ですが なかなか興味深い

    オバマ大統領の場合にも ゴーストライターの存在はありましたし・・・

    書かれたことばは そのひとの人格とは切り離せない存在で いずれ 自分のことばの力を試す場面が出てくることになるかと・・・


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