グリーンスパン:米国の行方について

Alan Greenspan-1

私の履歴書:アラン・グリーンスパン」から・・・

米国は十~十五年の単位で見れば、常に生産性を高めてきた。イノベーションの波がその都度起きた結果である。なぜそれが起きるかと言えば人々が自由で、活発で、強固な財産権によって守られているからだ。どんなイノベーションが起きるかは事前にはわからない。だが、今後二十五年程度を見通して、年率二%前後の生産性上昇が続かないと見る理由はどこにもない。

課題は、その果実を人々が享受できるようにするかということだろう。新しい発明が起こり、設備も洗練されていくが、働く人々の技術的な能力はそれになかなか追いつくものではない。使い道のなくたった技能しか持たない人の報酬は減り、必要な技能を持った数少ない人はひっぱりだこになって報酬は大幅に増える。この結果、米国では大きな所得格差が生まれている。

民主社会にとっては危険な傾向である。資本主義が多量の富を生むのは間違いないが、公正に富が分配されていると人々が受け止めなければ、資本主義やそれを支える諸制度への支持は得られない。

日本経済新聞: “私の履歴書:アラン・グリーンスパン”: 30 January 2008

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